
猟能研究会Hunting ability
猟能研究会
日本犬保存会では昭和60(1985)年、現在の猟能研究会につながる実猟部を発足しました。
日本犬は縄文・弥生時代からその姿を変えることなく今日に至っています。そこにはイノシシ・鹿など野生鳥獣に対する猟性を発揮し狩猟犬として先人と共存してきた歴史背景があります。
現在は本能を発揮する場のない「犬舎飼い」の環境下でペットとして人と寄り添うよう愛される生活をするようになっています。
そうしたなかで日本犬の本質である猟能・猟技・使役面を矮化させたり、なくしてはいけないことも保存していくうえで大切な課題です。
日本犬として狩猟本能がどの程度、保存・継承されているかを知り、またこれからの作出に生かすために行う研究会です。
ベアードッグ(熊猟犬)としての日本犬
日本犬は、太古の頃より我々の先人とともに狩猟犬として活躍してきました。中型犬(紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬)は主に熊・猪・鹿などの大型鳥獣に、柴犬は鳥・うさぎ・狸などの小型鳥獣を対象として活用されてきました。現在の日本犬は、戦後の混乱期の数少ない残存犬から作出を繰り返し、体型的な固定化も図られ外見的な向上もしてきましたが、犬舎飼いという環境の中で日本犬の本来具有すべき実猟犬としての本能の維持、能力の継承は図られているのか。この課題の日本犬本来の狩猟性を保存と向上のため、「猟能研究会」が発足しました。
令和6年度の「猟能研究会」は、岩手県八幡平市において「熊」を対象として実施いたしました。その中で中型犬(紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬)12頭、柴犬17頭が参加しました。
「猟能研究会」の弘田純清猟能委員長の総評として、『本日の参加犬は、ほとんどの犬が初めて熊を目の前にするわけですが、中型犬は熊に興味を示す個体が多かったように感じます。柴犬も主人の「いけ」の声に呼応して果敢に吠えかかる姿も見られ、犬と主人の信頼関係が猟犬としての本能を発現させたものであった。多くの柴犬にも反応が見られたことは大きな成果であった。今年は、熊による被害が例年にないほど急増している報道を耳にするにつけ、「ベアードッグ」として日本犬を帯同させるなど傍らに置くことも、防御策につながるのではないだろうか』との見解を示されていました。
生きた文化財と言われる天然記念物日本犬の狩猟性を「ベアードッグ」として活用してみてはいかかでしょうか。
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猟能研究会のお知らせ
参加資格 | 現会員所有の登録犬 | ||
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狂犬病予防注射済の犬であること | |||
年齢区分 | 若犬 | 成・壮犬 | |
小型 | 1年6ヶ月未満 | 1年6ヶ月以上 | |
中型 | 1年10ヶ月未満 | 1年10ヶ月以上 |
本部主催(第41回)・近畿連合主催(第5回)
本部主催 | 近畿連合主催 | |
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日時 | 令和7年5月25日(日) 午前9時00分~12時頃まで |
同日 午後12時30分~ |
会場 | 『熊野山本猪訓練所』 和歌山県西牟婁郡富田町岩田1231-4 問合せ先:田ノ岡 郁也 TEL:0739-72-5051 |
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出犬料 | 無料 | 2,000円 |
申込締切日 | 令和7年5月14日(水) | - |
出犬数 | (1)1会員2頭までとする。 (2)小型犬、中型犬共に30頭以内、合計60頭を限度とし、定数に達した場合はその日を締切日とする。 |
10組程度 ※参加資格:本部主催猟能研究会参加の犬に限る。 1組2頭の組犬で参加出来るもの。(午前中の猟能研究会にて良性を欠くと判断された犬は、 参加ご遠慮頂きます。) |
申込方法 | 支部・連合展覧会出陳申込書を使用し、型別欄に犬種、実猟及び猟能経験の有無を必ず記入する。 | 当日(本部主催の受付時に申込) |
申込先 | 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-5-1 神田坂田ビル2F 猟能研究部宛 |
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四国連合会主催(第27回)
日時 | 令和7年5月4日(日)午前9時から |
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会場 | 『野川猪犬訓練所』 高知県安芸郡北川村野川 |
出犬料 | 1頭に付き3,000円 |
申込締切 | 令和7年4月24日(木)必着 |
申込方法 | 申込は、支部・連合展覧会出陳申込書の用紙を使用し、所定の事項並びに型別欄に四国犬・紀州犬などの犬種、実猟経験の有無を必ず記入の上、出犬料とともに現金書留にて郵送してください。 |
申込先 | 〒781-6457 高知県安芸郡北川村弘瀬99番地 弘田 純清 TEL:090-1579-1599 |