甲斐犬Kaiken
甲斐犬(かいけん)
日本犬のなかでも野生のにおいを強く感じさせる犬種です。おもに南アルプス周辺の地域に残存し、昭和9年(1934年)1月、国の天然記念物に指定されました。
保存に携わった山梨県の人たちは、カモシカやイノシシなどの野生動物を狩る犬として、甲斐犬を重視しました。
彼らは自然に形づくられた姿をそのまま受け入れ、本来の姿を残したいという独自の保存感覚によって、愛玩的な魅力より厳しさを求めていきました。他の日本犬とくらべて登録数が少ないのも、こんなところに一因があるのかもしれません。
「よき狩猟犬はよき家庭犬になりうる素質を備えている」という言葉どおり、甲斐犬はよい狩猟犬であり、よい家庭犬でもあるのです。
紀州犬や四国犬に比べ、体高はやや低いものが多く毛色は「甲斐虎」とも言われて虎毛のみです。
標準サイズ
雄
体高:52cm(47cm〜55cmの間) |
雌
体高:49cm(44cm〜52cmの間) |
※体高:足元から肩までの高さ
毛色
甲斐犬の毛色は「甲斐虎」ともいわれ、すべての毛色は虎毛です。その色調の濃淡と色具合で黒虎毛、中虎毛、赤虎毛に分けることができます。
黒虎 | 赤虎 |